【決定版】現地に住む日本人が解説!「シンガポール」で営業活動をする際の注意点BEST5

「シンガポール」で営業!日本との差はある?

シンガポールは海外ビジネスに関する法整備も整っており、違反には厳しい罰が課されるため、詐欺まがいの行為はほとんど耳にせず、わいろの要求にいたっては皆無です。紹介者がいれば強みとなるかも知れませんが、コネがなくてもフラットにビジネスパートナーとして検討をしてくれます。営業活動に関しては、日本と同じように行えると考えていいでしょう。

シンガポールは小さな都市国家なので、ビジネスパーソンはさまざまな国の企業とやり取りする経験が多く、国際感覚が養われています。加えて、柔和な国民性もあり、こちらのアプローチが先方に日本的と感じられるものであっても柔軟に対応してくれるでしょう。 また、先進的な国でもあるため、日本人が営業をする際に戸惑うようなことや、周辺諸国でビジネスを行う人たちから聞くような、習慣の違いから起こるトラブルのようなことはほとんどないでしょう。

シンガポールの輸入業者はマレーシアでもビジネス展開をしているところが少なくありません。その場合、シンガポールと比べると輸入手続きが煩雑な傾向のある同国の事情も熟知しているので、両国でのビジネス展開を考えているなら、シンガポールの業者に相談してみるのも手かもしれません。

マーケティングで一番効力を発揮するのは?

シンガポールで営業活動をする際のSNSのイメージ

シンガポールは口コミによる情報交換が盛んな国であり、最近ではSNSも幅広い年齢層によって情報収集のツールとして利用されています。

マーケティングの効果を発揮するチャネルは、商材によって異なります。例えば、ローカルの化粧品輸入業者では、商材のターゲットの年齢層に応じてSNSを使い分けています。10代にはTikTokが最も効果的であり、それ以上の年齢層では最近ではLemon8が人気を集めているなど、トレンドを見極めた細かい戦略を練っています。口コミでの情報交換が盛んなカルチャーからか、KOLマーケティングの手法も確立されている印象を受けます。

シンガポールの人々は出費に関して非常に慎重であり、これまで市場になかった新規性の高い商品を販売したいなどは対策が必要で、輸入業者からは、商材に応じてさまざまなマーケティング手法が勧められます。食品の場合はスーパーやデパートでの試食イベントやマネキンの活用、若者向け商品の場合はKOLマーケティングなど、費用のかかるマーケティング活動が必要とされることがあります。

新規顧客開拓はどうやっている!?

シンガポールで営業活動をする男性ビジネスパーソンのイメージ画像

日本人クライアントの新規開拓方法はさまざまです。

関わってきた範囲で中で最も一般的な方法は、国際見本市や地方自治体や業界団体が主催する商談会です。自治体が助成金を支給するケースもあり、多くの方々がこの機会に参加されています。シンガポールは東南アジアのハブとしての役割を果たしており、国際見本市には周辺諸国から多くの来訪者が訪れます。そのため、シンガポールの見本市はさまざまな国の人々とのつながりを築く絶好の機会となります。

また、事前にアポイントメントを取り付けて企業を訪問する方法や、飛び込み営業に同行する経験もあります。シンガポールの人々は親切なので、飛び込み営業でもほとんどの場合、話を聞いてくれます。

顧客とのやり取りはSNS?メール?

シンガポールで営業活動をする際のおすすめSNSであるLinkedInの画像

ビジネスのやり取りはSNS、メール、電話など様々な方法があります。一般的に、チャットアプリとしてはWhatsAppがよく利用されており、主に軽微なフォローアップや訪問や会食の段取りなどに利用されています。複雑な商談にはあまり使用されない傾向がありますが、ビジネスには欠かせないツールとなっています。

また、日本人の方々があまり利用していない印象ですが、シンガポールではLinkedInというビジネス向けのSNSが広く利用されています。ほとんどの会社員がLinkedInのアカウントを持っており、ビジネスのやり取りにはLinkedInのチャット機能が使用されることもあります。これは新規開拓にも活用される可能性が高いです。

その他、商習慣で違う点

シンガポールで営業活動の結果、契約に成功した男性ビジネスパーソンのイメージ画像

新店舗の開店時には内装工事が予定通りに終わらなかったり、リテール業界では在庫が不足しても即座に追加発注が行われないなど、日本と比較してややのんびりした面も存在するようです。しかし、シンガポールでは法整備がしっかりと行われており、先進的でビジネスに優れた感覚を持つ国と言えます。そのため、日本と同じように安心してビジネスを展開することができるでしょう。

また、東南アジアの人々は否定的な内容をはっきりと表現しない傾向があります。そのため、興味がなくても相手が話を聞いてくれたり、商機がないと思ってもそうは言わなかったりすることがあります。その点に注意し、相手の反応をよく見極める必要があります。

まとめ

初めての国でのビジネスは緊張を伴うものだと考えられますが、前述の通り、シンガポールはビジネスを行いやすい環境であり、さらにシンガポール人は庶民的で親しみやすく、もてなしの心を持っています。彼らは海外ビジネスにも慣れているため、安心してお越しいただけます。

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bomingo

[得意分野]政府系リサーチ、マーケットリサーチ、ビジネス、海外トレンド、ローカルグルメ、サステナビリティ、時事問題、商談、国際見本市、視察等の日英通訳

海外在住歴20年、現地滞在10年以上の通訳・リサーチ・ライターとして活動しています。顧客の目的達成を一番に考えてサービスを提供します。政府系機関を中心に、様々なリサーチプロジェクトに参加してきました。